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【第25話】日本から世界へ 舞台は何とスタム街

幸樹ストーリーは、連載ものになります。

 

この日をさかえに、日常が刺激的な毎日に変わった。

見る景色、行く場所、触れる人たち全てが非日常でした。

結論から言うと、ボスと呼ばれる人の名前さえ、今だに聞かせれていないのだ。

世の中には名前を知られたらいけない人がいるのだと知った。周りのお付きと呼ばれる人たちも全てボスと呼んでいた。

約2年間で分かったことは、代々受け継がれてきている金融の血筋の家系であると言うこと。

次の日ボスに再開し、生まれて初めてプライベートジェットと言うものに乗りました。

全てが初めての体験で大興奮したのを覚えている。

機内は白色で統一されたレザーシート、木目調のインテリア、シャワールームと、ベットルームもあり超豪華な内装。

そこでボスとの緊張感のある会話。私はすぐにとんでもないところに足を踏み入れたんだなと思った。

このボスとの世界の旅の経験が私が金融の世界に魅力を感じた。

本当に大きな体験となった。

ボスとの会話のほんの一部を紹介したいと思う。

世の中、全て需要と供給がありその中でもっとも価値の高いものが、24時間365日皆に平等に与えられている時間ということだった。

だからこそ私は無駄な時間を過ごさないようにプライベートジェットで移動するのだと言われた。

が、当時の私の知識、経験ではわかるような分からない話だった。

私は何も世の中のことを知らずバカな質問をしていた。

このプライベートジェトの値段など聞いてみた。

すると、とんでもない驚きの値段にビックリした。

なんと、数十億円かかってるし、年間の維持費だけでも数千万円と聞いた。

ボスの金銭感覚に驚きを隠せずにいた。

庶民の私からすると想像出来ない感覚だったからである。

確かに時間が大切だとは思うが数十億円のプライベートジェットの値段=時間の対価というわけである。

その意味が何と2年間ボスと共に過ごすことで体験することで腑に落ちていった。

世の中には1時間の価値がとんでもなく高い人たちがたくさんいることに気付かされたのである。

とは言いながら、ボスとの刺激的な旅の話はまた、後ほど話すことにして、まずは、、、初日からとんでもない経験をすることになる。

まず、ボスと私が最初に向かった先はフィリピンのスラム街。とても貧しい人達の集まり。

その中で何とホームレスを体験するということになる。そこは想像を絶する場所であった。

このスラム街で約1週間ボスと一緒に過ごすんです。

何とも言えないエグイ匂いに囲まれ、それに年中30度前後の暑い日々。

毎日が生きていく、食べていくことに命がけの日々、私の知ることのないリアルなスラム街の暮らしを目の当たりにする。

地面には空き缶、食べ残りのゴミ、そして鼻がもげるような異臭、洋服は洗濯紐に吊るされていてヨレヨレのもう10年以上使っているかのようなYシャツ、暮らしはというと、一人1日1ドル以下の暮らし、、、また家族数名で家とはどど遠い小屋で暮らし寄り添って暮らしている。

生計を立てているのは主にお母さん、家族を養うのは母親の役目、近くの市場で食料を仕入れて自宅の台所で食材を料理して小屋の前で販売。そこに子供も手伝います。基本父親は何もしません。仕事は女性に任せっきり。

何もしないならまだしも、寝る、酒を飲む、さらには奥さんの稼ぎでギャンブルをしている。

母親は命がけで働き家族を養い、父親はもうお荷物同然。

こんな日本では想像もつかない、考えもつかない。

だがしかし、生活は苦しくても人々は笑顔で暮らしている。

子供の笑顔が溢れている毎日。

私はボスと一週間スラム街で寝泊まりすることになるのだが、正直初日は、えっ、何でこんなところにいるの?ましてはプライベートジェットを持つボスも一緒にいるの?何だここの生活は?生きるか死ぬかのこのスラム街にボスと二人なのだ。ただ救いだったのが半径10メートル四方にSPのような見張り?監視?役のような人達が5人もいる。

状況、現実も分からずの1週間で日々の生活。

生きていく、食べていくことに一生懸命で1日がとっても長く感じる日々でした。

ココでの1週間は30日分ぐらいの感覚であった。ボスも一緒だったのだが常に笑顔だった。

むしろココでの生活を楽しんでいるようにも思えた。

プライベートジェットに初乗りしたかと思うと、行き先がスラム街でいきなり寝泊まり生活。

頭と現状の整理も追いつかず、私の人生に何が起きてるのかも分からず、私は悪い意味でとらえてしまい、来るんじゃなかったとか、ダマされたとも感じてスラム街の初日の夜には涙を流していた。

それと同時に、昨日は日本にいて何も変わらない日々を、当たり前の日常、友人、知人、親や家族、沢山の人達の思い出や顔や遊んでバカした人達のことを思い出しながらいつの間にか眠りに落ちていた。

ようやくスラム街での1週間が終わりました。

おそらく、4.5キロ以上体重が落ちたと感じた。げっそりになってる自分が想像できた。

それから身支度をして旅の始まりです。

最後の方は気力もなくボスともあまり話せずに日にちが立っていた。

機内に乗り込み、食事をした。ご飯とお吸い物、漬物だったが、涙が出るほど美味しく感じた。

食事後のボスとの会話は、本当に、本当に愛のある会話で、スラム街での1週間を通してどんな気持ちになり、何を考え、どんな気持ちの変化があったのかなどを質問されて、ボスは、そうかー、そうかー、なるほど、なるほどと相槌を打ちながら聞いてくれた。

私は、命のありがたさや、日本の豊かさ、恵まれた環境、父、母の事が思い出されたなど感じるままに話した。

少し間が空いたので、私はボスに質問してみた。

ボス、何でスラム街で1週間寝泊まり生活をしたのですか?と。

するとボスはこう答えてくれた。

人は体験が全てだ。

見て触れて感じて五感で脳に刻むのだと。

上を見るんじゃなく下も見るんだと。

その振れ幅が人間の器を作るんだと。

1週間お疲れ様と言ってくれて私はボスの愛情に涙が止まらなかった。

僕の為に1週間時間をさき、実体験を共にしてくれたのだ。一生忘れない思い出となる。

 

>> 【第26話】世界は広いし楽しい

 

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