【第06話】レッスンにも行かないようになる!!バイトで食いつなぐ!!

オーディションに10数回通い、ことごとく落ちていた私はこの頃から自信を失っていた。と言うより、オーデｲションをこなすだけの自分がいた。周りが受けるから自分も受けようと言う感じで流されていた。通常事務所のレッスンを休む場合、事務所に連絡を入れないといけないのだが、休みが数回続くともう連絡も入れず、無断で休むようになった。

事務所から連絡来ても出たり出なかったりで気分で過ごしていた。特に休んだからといって何かすることもなく、ただ部屋に引きこもり、だらしない生活を送っていた。ただ、生きていかないといけないため、アルバイトをいくつか掛け持ちした。

深夜のコンビニ、日雇いの建築関係の力仕事、土木工事。居酒屋、コールセンターなどなど、たくさんのアルバイトを経験した。生きていくための最低限の生活をしていた。アルバイトがない日は、ただただ、家の中で一日中食べる、寝るの繰り返しをしていた。レッスンよりアルバイトを優先する自分を正当化していた。

日々のアルバイト中心の生活になり、この頃からレッスンに行ったり行かなかったりを繰り返すダメな自分がいた。こんな東京生活ではなかったはずだと思いながら。